カンボジアの歴史探訪 2

つかいにくいのでFC2にて活動しますわ。

Prasat Kuk IK.826

ついでと言っては何ですがUtdor Mean Chey州の遺跡を。

Banteay Ampilまでは到底到達できず次回以降の課題となったがまあSamrong拠点にしたらなんとかなるという実感はありつつ

国境の寺院をカンボジア側から行って是非とも立ち寄りたかったのがこのプレアンコールとアンコール期の
過渡期に建てられたと思しきPrasat Kukである。

村について聞くと 車ではいけないというので臨時バイタクを雇うことになったのだが
どうもこの村の若者どもはすれてて金にシビアである。なんかいやな感じである。
ありていにいえばこっちの金額聞いて上乗せして絶対負けない。

これだけがめついのは絶対理由があると思ったがやはり後ほど判明した。
まそれはおいといて 3000リエルをけちって遺跡に行けないのもあれなので泣く泣くいい値でバイクに乗せてもらうこととした。しっかり近くの遺跡Prasat Lbeukも立ち寄るようにねじ込んだが。

まあでも行っただけのことはある。

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このように一基のみのレンガ塔が残っており
破風の部分が特徴的である。

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昔はリンテルがあったようだがやはりここら辺はタイへの盗掘密輸が多い地域故なくなっていた。
久々にCISARKさんからEFEOの画像パクリw

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このリンテルが非常に変わっていてKompong PreahなのかPhnom Kulenなのか様式に迷う。

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もっと時代が下がるかと思っても,
崩落は激しいものの見る限り、レンガ塔の西南北面には偽扉もない。
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ちなみに北面には連弁文の装飾が見て取れた。
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内部を見てみると
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レンガの積み方といい荷重分散のためのまぐさ石といいしっかりしている。
石柱の組み方からみてもやはりプレアンコール期のものであろう。

ちなみに入口は多分盗掘されたせいもあってかなり掘り下げられてるため1m弱浮いている。
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周りを見ると環濠を備えていたようである。
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こんなところです。
やはりプレアンコール期のレンガ寺院がなんだかんだで一番好きなものでw

行ってよかったです。
次回はこの700m西にある遺構、無残なPrasat Lobeuk(Nupと地元民)とその他について述べたいと思います。 

2015.2 文献 追記 Parmentier” L'art Khmer Primitif Ⅰ” pp136-138 fig.43,44にモノクロながらきれいな写真が載ってましたのに気付きましたので追記しときます。