カンボジアの歴史探訪 2

つかいにくいのでFC2にて活動しますわ。

2017年雨季の旅 2/3

5/4夕方からだんだん曇るとともに涼しくなりPhnom Dapに行ったときはすっかり復活しておりましたが
その夜激しい雷雨で停電し雨季の本格的到来を告げられました。

5/5
引き続きCha-eh,Choam Ksant

Prasat Don Croam IK312 CISARK624
IKに記載されていただけあって、昨日グーグルマップの画像を示した通り、東西に池を持ち、
周壁の中に環濠があって、さらに周壁に囲まれた聖域、若干山岳型の寺院は堂々たるものでした。
イメージ 1

Prasat O Chit(Prasat Chaab Chab)CISARK3692
O Chitは東を南北に流れている小川の名前で、その寺院というのが通りが良い様子。
昨日、この聞きなれない寺院にも行くという約束をして楽しみにしてたわけですが、
南北に4~5(CISARKさんは3~5)基直列した小祠堂を持つ、珍しい10世紀の寺院でした。
いろいろCISARKさんの画像と照合するに、ここと一致しましたが、今のほうがかなり掘り起こされていて
見やすくなっていると思われます。

イメージ 2


グーグルマップで見返して気づきましたが寺域南に池があるようで、そのためか寺院南東部で陶片を多数確認。



前述しましたが、昨日チャーターしたトラクターの旦那、若くて無口だが遺跡を知ってて、
途中でTrapeang Svayという遺跡の話になり、これもこの一帯では似た名前はあっても聞いてない気がするので寄ってもらえるか頼むと行けるという。ありがたいことです。

Prasat Trapeang SvayことPrasat Don CauことPrasat Kantop再訪でした。
IK306 CISARK618 碑文K352,353,354

未見の寺院と思ったのはCISARKさんのこの遺跡の記述や画像が、すべてよそと間違えているからで、

CISARKさんの画像では崩落したレンガや石材の瓦礫しかめぼしいものが写っておらず

イメージ 3


碑文も現地に現存しているのに拓本しか掲載されず、付記には3基の碑文は行方不明とされています。
2007年6月に埋もれてそういう状態だった可能性はあり得ますが、掲載されてる画像はどう見ても
違うようです。

1年8か月後の2009年の2月

 わたくしはあろうことか忘れてましたが当時の写真を見比べてみるに、Prasat Kantopという別名も持つ、この遺跡をすでに訪れており、その時にも碑文をin situで3つ確認しておりました。

イメージ 4
今回撮影した碑文K353の最後の部分です。
碑文が剥落した模様みればわかりますが、さらに、
イメージ 5
拓本の最後の部分、線を引いたところが一致していることは比べたら
確認できると思われます。


この碑文を照合するに、この寺院が
Prasat Don Cauであると確定し、CISARKさんが誤爆していることも確定的となりました。

また記事にしたいと思います。

まあ、もしかして未知の遺跡?と思いましたがご先達のみなさんも調査してらっしゃるわけで、

この一帯でそんなに未見の遺跡が見つかるようなことはそうそうないでしょうね。
ただもっと外郭を回ればご先達のお話もありましたが未確認遺跡が眠っている可能性は高いと思われます。

・・・当時の写真など見てましたら、

2008、9年と、この地を芸術文化省に協力したおじいさんの案内であちこち遺跡を回れた時、本当に
案内のおかげで楽に数多く回れたことを思い出して、懐かしくなりました。
2回案内いただいたのですが、本当に今回苦労してありがたみがしみじみと身に沁みました。

今回ちょっと挨拶にくらい行けばよかったかもしれません。
来年お礼に参りたいと思いますが9年経っているので息災でおられるかどうか。


 当時の写真を見ているうちに、心を入れ替えてChoam Ksantの、わたくしがめぐった遺跡について順次まとめなければならないような気にもなってきました。
碑文中心にちょっとまとめて行こうと思います。

ともあれトラクターの旦那もいい人でTrapeang (Thnal Chhuk)もある、とか知ってる遺跡についてあっち、とか教えてくれ、寄ってくれそうな感じでしたが、昼からまた作業もあると昨日言ってた上、暑くなってきたので断り、店に戻りました。
来年もよろしく、と頼みましたが「・・・」て感じでしたね。
どうなりますやら。

④Prasat Preah Vihear IK398 CISARK630
昼すぎから行ってみましたが、ちょうど日本人団体、30人以上いたでしょうか、一グループではなさそうですが、と入れ違いで、それ以外ほとんど見物客はいませんでした。

もう軍人も見当たらず、10年前と同じのどかな風景に心が和んでいく実感をひしひしと。

iphoneの画像ですが。
イメージ 6

小さく半月が上っております。

また月とこの遺跡を写真に収めることができたことに感謝。