カンボジアの歴史探訪 2

つかいにくいのでFC2にて活動しますわ。

Prasat Sangkasその2

ちょっと色々ありまして、また間が空きつつありますが、引き続きこの
Prasat Sangkasについて見てまいりたいと思います。

前回行き詰まりつつ
書いてましたが、今回も記憶が不確かなのもあり、適当な展開で参ります。
今日は、遺跡内部にちらりと残っている装飾の類を見てみましょう。

昔はもっと色々あったと思いますが、なにしろこの一帯はポルポト時代に石材を運び去られた挙句、その後のUNTAC時代にどんどん盗掘されまくってます。

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これは西側に転がっていた連弁紋の台座の一部でしょう。

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回廊はなかったようですが、塔の連子窓の枠で

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これは東側ですが、連子窓の石柱ですね。
これで大体時代が分かってしまいましたね。
11世紀くらいのものでしょう。

これがあるということは、塔に前部のエントランスがあったのか?
しかし、よくみたらAymonierも書いてますが、塔は3x3で9基のようで、こういう構造物が
どこにあったのかは知る由もありません。

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塔頭ですね。これがあるということは、
レンガ塔でなく石の塔が立っていたということで、となると時代は少し下がるみたいですね。
それにしてもなんとなく前衛活花のように草木が生えてますねw。


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そのディテールです。連弁文が美しいです。

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これは台座の一部ですね。未完成くさいですが。

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やっとリンテルがありました。
Lunet de Lajonquiereの記述ではインドラ神のリンテルがあったようですが、それがこれかは
不明です。Aymonierの記述にはありません。
花綱のたわみ具合からやはり11世紀以降でしょうか。

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石柱の一部です。前者は未完成ですがが、ちょっとこれは11世紀よりは古い?
瓔珞の感じからですがどうでしょう?

どうもこうやってみると、レンガ塔と石の塔と両方あったようです。
レンガ塔と、石塔と時代が同じかどうか?でしょうね。

まあ碑文を見れば時代はわかるのですが、碑文は後付けのことが多いから難しいところです。

貯水池までたどり着きませんでしたので、次回に引っ張りたいと思います。

参考
1.Lunet de Lajonqui??re "Inventaire descriptif des monuments du Cambodge"Tome Ⅲ

ネットで公開されてます
2.Etienne Aymonier ”Le Cambodge.Ⅱ”
ネットで公開されてます
English translated by Walter E.J.Tips "Khmer heritage in the Old Siamese Provinces of Cambodia"
White Lotus,Bangkok1999